ソーティクツ® (デュークラバシチニブ) 添付文書

ソーティクツ® (デュークラバシチニブ) 添付文書

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A PTPシートでの、長期保存試験、加速試験の結果、何れの測定項目も規格の範囲内でした。

なお、無包装(開封時)の安定性試験は実施しておりません。

■インタビューフォーム【Ⅳ.製剤に関する項目】>製剤の各種条件下における安定性(引用[2]

テーブル

自動的に生成された説明


A 割線はなく、フィルムコーティング錠のため、半錠投与はお勧めいたしません(引用[1])。

また、半錠にした際の安定性試験も行っておりません。

<添付文書>

3.2 製剤の性状

性状:薄い黄赤色の円形のフィルムコーティング錠


参考文献


  • 1) 添付文書

  • A PTPから出して、一包化した状態及び無包装(開封時)での安定性データを取っていないため、PTPシートのまま処方していただきますようお願いいたします(引用[2])。



    A デュークラバシチニブは、チロシンキナーゼ2(TYK2)阻害薬です(引用[1])。

    TYK2の機能制御部位に結合し、この部位と触媒部位の間の相互作用を安定化することで、インターロイキン(IL)-23、IL-12、I型インターフェロン(IFN)などで誘導されるTYK2の活性化が阻害され、TYK2が介在する炎症や免疫応答が抑制されます(引用[1])。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    【吸収】

    健康被験者(8例)に本剤12mgを単回経口投与したときのデュークラバシチニブの絶対的バイオアベイラビリティは99%でした(外国人データ)(引用[1])。

    健康被験者(18例)に本剤6mg を高脂肪・高カロリー食摂取後に単回経口投与したとき、空腹時と比較してCmaxは24%減少し、AUC(0-T)及びAUC(INF)は空腹時に投与した場合と同程度でした(外国人データ)(引用[1])。

    【分布】

    健康成人被験者に静脈内投与後の定常状態における分布容積は140Lであり、総体液量42Lよりも大きいことから、血管外分布が示唆されます。デュークラバシチニブのヒト血漿蛋白結合率は81.6%でした。デュークラバシチニブの血液/血漿中濃度比は1.26 でした(引用[1])。

    【代謝】

    デュークラバシチニブは、生体内でチトクロームP450(CYP)1A2、カルボキシエステラーゼ(CES)2、ウリジン5'-二リン酸グルクロン酸転移酵素(UGT)1A9並びにCYP2B6及びCYP2D6による代謝を受け、それぞれBMT-153261(N-脱メチル化体)、加水分解物、グルクロン酸抱合体及び一酸化物が生成されます(引用[1])。

    健康成人被験者(6例)に空腹時に14C-デュークラバシチニブ24mgを単回経口投与したとき、投与24時間後までの血漿中放射能におけるデュークラバシチニブ及び活性代謝物であるBMT-153261の割合はそれぞれ43%及び11%でした(外国人データ)(引用[1])。

    【排泄】

    健康成人被験者に14C-デュークラバシチニブを単回経口投与したとき、投与放射能の13%がデュークラバシチニブとして、37%が代謝物として尿中に排泄されることが示されました。糞中には、投与放射能の26%がデュークラバシチニブとして、22%が代謝物として糞中に排泄されました(外国人データ)(引用[1])。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書上前投薬の規定はございません。

    ただし、胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者、結核患者との濃厚接触歴を有する患者のいずれかに該当する患者に投与する場合は、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬の投与を考慮するようお願いしております(引用[1])。

    <添付文書>

    8.2 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えてインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1.2 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者

    (1)結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある。

    (2)結核の既往歴を有する場合又は結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。下記のいずれかの患者には、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。

    ・胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者

    ・結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者

    ・インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者

    ・結核患者との濃厚接触歴を有する患者


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症が消失するまで本剤の投与を中止してください。ヘルペスウイルス等の再活性化の徴候や症状の発現が認められた場合も本剤の投与を中断し速やかに適切な処置を行ってください。また、重篤な感染症に限らず、投与後異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行っていただくようお願いいたします。さらに、本剤を24週投与しても治療反応が得られない場合は本剤の治療計画の継続を慎重にご判断ください(引用[1])。

    <添付文書>

    7. 用法及び用量に関連する注意

    7.1 本剤による治療反応は、通常投与開始から24 週以内に得られる。24 週以内に治療反応が得られない場合は本剤の治療計画の継続を慎重に判断すること。

    8.3 帯状疱疹等のウイルスの再活性化が報告されていることから、ヘルペスウイルス等の再活性化の徴候や症状の発現が認められた場合には、患者に受診するよう説明し、本剤の投与を中断し速やかに適切な処置を行うこと。また、ヘルペスウイルス以外のウイルスの再活性化にも注意すること。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    11.1.1 重篤な感染症(0.2%)

    ウイルス、細菌等による重篤な感染症があらわれることがある。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症が消失するまで本剤の投与を中止すること。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書上、本剤の投与に先立って、結核感染及びB型肝炎ウイルス感染の有無を確認することと規定されています(引用[1])。

    <添付文書>

    8. 重要な基本的注意

    8.2本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X 線検査に加えてインターフェロンγ 遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT 検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も、胸部X 線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと。

    8.4 本剤投与によるB 型肝炎ウイルスの再活性化のおそれがあるので、投与に先立ってB 型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書の用法及び用量を守ってご使用下さい。増量した場合の有効性及び安全性は確立しておりません(引用[1])。

    増量しての投与は用法用量外であり、増量基準も規定されていないため推奨できません(引用[1])。

    安全性、有効性に留意し、デュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与してください。

    <添付文書>

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはデュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与する。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書の用法及び用量を守ってご使用下さい。増量した場合の有効性及び安全性は確立しておりません(引用[1])。

    減量しての投与は用法用量外であり、減量基準も規定されていないため推奨できません(引用[1])。

    安全性、有効性に留意し、デュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与してください。

    <添付文書>

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはデュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与する。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書上、低体重または高体重の患者への投与に関して投与量を調整する規定はございません。

    減量あるいは増量しての投与は用法用量外であり、減量あるいは増量基準も規定されていないため推奨できません(引用[1])。

    安全性、有効性に留意し、デュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与してください。

    <添付文書>

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはデュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与する。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書上、前治療から本剤に切り替える際あるいは本剤から他の治療薬に切り替える際の休薬期間(ウォッシュアウト期間)は規定されておりません。

    本剤投与前の前治療薬あるいは本剤の血漿中濃度半減期等を参考に医療機関で御判断ください。

    <参考>

    健康被験者(18例)に本剤6mgを空腹時単回投与したときの、デュークラバシチニブのCmax(ng/mL)の幾何平均値[変動係数(CV%)]は36.5(23) 、Tmax(h)の中央値(範囲)は3.00(1.00, 4.05)、AUC(INF)(ng・h/mL)の、幾何平均値[変動係数(CV%)]は372(30)、T1/2(h)の算術平均(標準偏差)は9.88 (1.42)でした(引用[1])。

    中等症から重症の乾癬を有する日本人患者(8例)に本剤6mgを1日1回反復投与したときの、定常状態におけるデュークラバシチニブの薬物動態パラメータはCmax(ng/mL)の幾何平均値[変動係数(CV%)]は59.0(27)、Tmax(h)の中央値(範囲)は1.79(0.88, 2.37)、AUC(TAU)(ng・h/mL)の幾何平均値[変動係数(CV%)]は556(34)でした(引用[1])。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書上、本剤投与中は生ワクチン接種を行わないことと規定されております。本剤投与開始前に必要に応じてワクチン接種の完了を考慮するようお願いいたします。なお、生ワクチン又は生ワクチン以外のワクチン接種に対する応答は不明です(引用1, [3]

    本剤投与に際してのワクチン接種に関する注意喚起は、本剤の作用機序及び臨床試験における患者選択基準等を考慮して設定しました(引用[2])。



    A 

    小児に対して適応を有しておりません。

    添付文書上、小児用量は設定されておらず、小児への投与に関しては、以下の記載で注意喚起しております(引用[1])。

    臨床試験においても18歳未満の患者は除外されており、小児乾癬患者に対する投与量、安全性、忍容性、有効性はいずれも確認されておりません(引用[2])。

    <添付文書>

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはデュークラバシチニブとして1回6mgを1日1回経口投与する。

    9.7 小児等

    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。



    A 

    添付文書上、肝機能障害患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用[1])。

    投与に際しては、患者の状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。

    <添付文書>

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.3 肝機能障害患者

    9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者

    可能な限り投与を避けること。やむを得ず投与する場合には、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤非結合形の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。

    16. 薬物動態

    16.6 特定の背景を有する患者

    16.6.2 肝機能障害患者

    軽度、中等度、重度の肝機能障害被験者及び肝機能正常被験者に本剤12mgを単回経口投与注)したとき、デュークラバシチニブ及びBMT-153261並びに活性成分の薬物動態に及ぼす影響は下表の通りであった(外国人データ)。

    肝機能障害の程度がデュークラバシチニブ及びBMT-153261並びに活性成分の薬物動態に及ぼす影響

    テーブル

自動的に生成された説明

    注)本剤の承認された用法及び用量は「1回6mgを1日1回経口投与」である。

    なお、添付文書上、本剤投与によるB型肝炎ウイルスの再活性化のおそれがあるので、投与に先立ってB型肝炎ウイルス感染の有無を確認するようお願いしております(引用1)。HBs抗原陽性の場合は肝臓専門医に相談のうえ、対応いただくようお願いいたします。HBc抗体またはHBs抗体陽性の場合は本剤投与前にHBV DNA検査を行い、20IU/mL(1.3LogIU/mL)以上の場合は肝臓専門医相談のうえ、対応いただくようお願いいたします。(引用[3])。

    また、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)に本剤を投与する場合、肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意するようお願いいたします(引用[1])。

    <添付文書>

    8. 重要な基本的注意

    8.4 本剤投与によるB型肝炎ウイルスの再活性化のおそれがあるので、投与に先立ってB型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    9.1.3 B 型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs 抗原陰性、かつHBc 抗体又はHBs 抗体陽性)

    肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。


    参考文献


  • 1) 添付文書
  • 3) 適正使用ガイド

  • A 

    添付文書上、腎機能障害患者への投与に関して規定は設けられておりませんが、以下の通り記載しております(引用[1])。

    投与に際しては、患者の状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。

    <添付文書>(引用[1]

    16. 薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者

    16.6.1 腎機能障害患者

    軽度、中等度、重度の腎機能障害被験者及び血液透析中の末期腎不全(ESRD)の被験者並びに腎機能正常被験者に本剤12mgを単回経口投与注)したとき、デュークラバシチニブ及びBMT-153261並びに活性成分(デュークラバシチニブ及びBMT-153261のモル濃度の合計として算出、以下同様)の薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりであった。ESRD の被験者に本剤12mgを単回経口投与注)したとき、透析液中に回収されたデュークラバシチニブは投与量の5.4%であった(外国人データ)。

    腎機能障害の程度がデュークラバシチニブ及びBMT-153261並びに活性成分の薬物動態に及ぼす影響

    テーブル

自動的に生成された説明

    注) 本剤の承認された用法及び用量は「1回6mgを1日1回経口投与」である。


    参考文献


  • 1) 添付文書

  • A 

    添付文書上、透析患者への投与に関して規定は設けられておりませんが、循環血液中のデュークラバシチニブは透析によりほとんど除去されません(引用[1])。

    投与に際しては、患者の状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。

    <添付文書>

    13. 過量投与 13.1 処置

    循環血液中のデュークラバシチニブは透析によりほとんど除去されない。

    16. 薬物動態 16.6 特定の背景を有する患者

    16.6.1 腎機能障害患者

    軽度、中等度、重度の腎機能障害被験者及び血液透析中の末期腎不全(ESRD)の被験者並びに腎機能正常被験者に本剤12mgを単回経口投与注)したとき、デュークラバシチニブ及びBMT-153261並びに活性成分(デュークラバシチニブ及びBMT-153261のモル濃度の合計として算出、以下同様)の薬物動態に及ぼす影響は下表のとおりであった。ESRDの被験者に本剤12mgを単回経口投与注)したとき、透析液中に回収されたデュークラバシチニブは投与量の5.4%であった(外国人データ)。

    腎機能障害の程度がデュークラバシチニブ及びBMT-153261並びに活性成分の薬物動態に及ぼす影響

    テーブル

自動的に生成された説明

    注) 本剤の承認された用法及び用量は「1回6mgを1日1回経口投与」である。

    ◆透析除去率(引用[2]

    IM011-061試験において、血液透析中の末期腎不全(ESRD)の患者に本剤12mgを単回経口投与したとき、透析液中に回収されたデュークラバシチニブの未変化体の累積排泄量は0.65mgであり、これは投与量の5.4%に相当しました。デュークラバシチニブの透析クリアランスの幾何平均値は2325 mL/hでした。(外国人データ)

    <参考>

    ◆デュークラバシチニブの薬物動態データ

    デュークラバシチニブのヒト血漿蛋白結合率は81.6%でした。デュークラバシチニブの血液/血漿中濃度比は1.26でした。ヒト血清アルブミンとヒトα-1酸性糖蛋白質との結合を平衡透析法により評価したところ、ヒト血清アルブミン4%での結合率(74.4%)は、α-1酸性糖たんぱく質0.1%での結合率(22.1%)より高かったことから、ヒト血漿及び血清中では主にヒト血清アルブミンに結合することが示唆されました(引用[2])。

    デュークラバシチニブの分子量は425.46、分布容積は140Lです(引用[1])。



    A 

    重篤な感染症の患者は禁忌となっておりますので投与しないでください(引用[1])。

    本剤は免疫を抑制する作用を有することから、感染のリスクを増大させる可能性があります(引用[3])。重篤な感染症が発現した場合は感染症が消失するまで本剤の投与を中止してください(引用[1])。

    本剤の臨床試験において重篤な感染症が報告されているため、本剤の投与中は十分な観察及び問診を行うなど、感染症の徴候及び発症に十分注意してください。患者に対し、感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに主治医に連絡するよう患者指導していただくようお願いします(引用[3])。

    また、承認時の臨床試験において、感染症患者や易感染性の患者に対する有効性・安全性を評価したデータはございません。

    主治医にて、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するようお願いいたします。

    <添付文書>(引用[1]

    1. 警告

    1.1 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設、あるいは当該医療施設との連携下において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される症例のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること。

    1.2 重篤な感染症

    ウイルス、細菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに担当医に連絡するよう患者を指導すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    2.1 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]

    8. 重要な基本的注意

    8.1 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性があるので、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や増悪に注意すること。感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。

    8.3 帯状疱疹等のウイルスの再活性化が報告されていることから、ヘルペスウイルス等の再活性化の徴候や症状の発現が認められた場合には、患者に受診するよう説明し、本剤の投与を中断し速やかに適切な処置を行うこと。また、ヘルペスウイルス以外のウイルスの再活性化にも注意すること。

    8.4 本剤投与によるB型肝炎ウイルスの再活性化のおそれがあるので、投与に先立ってB 型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    9.1.1 感染症(重篤な感染症又は活動性結核を除く)の患者、感染症が疑われる患者又は再発性感染症の既往歴のある患者

    感染症を悪化又は顕在化させるおそれがある。

    9.1.3 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)

    肝機能検査値やHBV DNA のモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

    11.1 重大な副作用

    11.1.1 重篤な感染症(0.2%)

    ウイルス、細菌等による重篤な感染症があらわれることがある。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症が消失するまで本剤の投与を中止すること。


    参考文献


  • 1) 添付文書
  • 3) 適正使用ガイド

  • A 

    結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し本剤を投与しないでください(引用[1])。

    添付文書上、結核患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用[1])。

    本剤投与前に問診、胸部画像検査及びインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行ってください(引用[1])。必要に応じて専門医(呼吸器専門医、感染症専門医、放射線専門医等)と相談して総合的な評価を行い、結核感染の疑いがある場合には、結核の診療経験のある医師に相談してください(引用[3])。

    本剤投与中も、結核の発現には十分に注意し、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないでください(引用[1])。

    <添付文書>

    1. 警告

    1.1 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設、あるいは当該医療施設との連携下において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される症例のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    2.2 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある]

    8. 重要な基本的注意

    8.2 本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加えてインターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、本剤投与中も胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核の発現には十分に注意し、結核を疑う症状(持続する咳、体重減少、発熱等)が発現した場合には速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。なお、結核の活動性が確認された場合は結核の治療を優先し、本剤を投与しないこと。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1.2 結核の既往歴を有する患者又は結核感染が疑われる患者

    (1)結核の既往歴を有する患者では、結核を活動化させるおそれがある。

    (2)結核の既往歴を有する場合又は結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。下記のいずれかの患者には、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。

    ・ 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者

    ・ 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者

    ・ インターフェロンγ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者

    ・ 結核患者との濃厚接触歴を有する患者


    参考文献


  • 1) 添付文書
  • 3) 適正使用ガイド

  • A 

    添付文書上、B型肝炎ウイルスキャリア又は既往感染患者への投与に関して、本剤投与によるB型肝炎ウイルスの再活性化のおそれがあるので、投与に先立ってB型肝炎ウイルス感染の有無を確認するようお願いしております(引用[1])。HBs抗原陽性の場合は肝臓専門医に相談のうえ、対応いただくようお願いいたします。HBc抗体またはHBs抗体陽性の場合は本剤投与前にHBV DNA検査を行い、20IU/mL(1.3LogIU/mL)以上の場合は肝臓専門医相談のうえ、対応いただくようお願いいたします。(引用[3])。

    また、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)に本剤を投与する場合、肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意するようお願いいたします(引用[1])。

    <添付文書>

    8. 重要な基本的注意

    8.4 本剤投与によるB型肝炎ウイルスの再活性化のおそれがあるので、投与に先立ってB型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    9.1.3 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)

    肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

    なお、承認時の臨床試験において、B型肝炎キャリア又は既往感染患者に対する有効性・安全性を評価したデータは御座いません。

    また、感染症全般に関して、及び肝機能障害患者に対しては以下の通り注意喚起を行っております(引用[1])。

    <添付文書>

    1. 警告

    1.1 本剤は結核等の感染症を含む緊急時に十分に対応できる医療施設、あるいは当該医療施設との連携下において、本剤についての十分な知識と適応疾患の治療に十分な知識・経験をもつ医師のもとで、本剤による治療の有益性が危険性を上回ると判断される症例のみに使用すること。本剤は感染症のリスクを増大させる可能性があり、また結核の既往歴を有する患者では結核を活動化させる可能性がある。また、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現が報告されている。治療開始に先立ち、本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、本剤の有効性及び危険性を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で治療を開始すること。

    1.2 重篤な感染症

    ウイルス、細菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、直ちに担当医に連絡するよう患者を指導すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    2.1 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある]

    8. 重要な基本的注意

    8.1 本剤は、感染のリスクを増大させる可能性があるので、本剤の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や増悪に注意すること。感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。

    8.3 帯状疱疹等のウイルスの再活性化が報告されていることから、ヘルペスウイルス等の再活性化の徴候や症状の発現が認められた場合には、患者に受診するよう説明し、本剤の投与を中断し速やかに適切な処置を行うこと。また、ヘルペスウイルス以外のウイルスの再活性化にも注意すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意 9.1 合併症・既往歴等のある患者

    9.1.1 感染症(重篤な感染症又は活動性結核を除く)の患者、感染症が疑われる患者又は再発性感染症の既往歴のある患者

    感染症を悪化又は顕在化させるおそれがある。

    9.3 肝機能障害患者

    9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh 分類C)のある患者

    可能な限り投与を避けること。やむを得ず投与する場合には、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤非結合形の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。

    11.1 重大な副作用

    11.1.1 重篤な感染症(0.2%)

    ウイルス、細菌等による重篤な感染症があらわれることがある。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症が消失するまで本剤の投与を中止すること。


    参考文献


  • 1) 添付文書
  • 3) 適正使用ガイド

  • A 

    添付文書上、妊婦への投与に関しては以下の記載で注意喚起しております。

    デュークラバシチニブ投与によるリスク・ベネフィットを考慮のうえ主治医によりご判断いただきますようお願い致します。

    <添付文書>(引用[1]

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットで単回投与後にデュークラバシチニブ又はその代謝物は母動物の胎盤及び羊膜嚢に移行したが、胎児では検出されなかった。胚・胎児発生に関する試験において、AUC比較で臨床曝露量の約266倍(ラット)及び約20倍(遊離血清中濃度、ウサギ)に相当する最高投与量まで、胚致死作用及び催奇形性は認められていない。

    なお、臨床試験で妊娠中又は授乳中の女性でのデュークラバシチニブの安全性を適切なデザインで評価した試験はありません(引用[1])。 臨床試験において、女性被験者又は妊娠する可能性のある女性のパートナーである男性被験者は、試験期間中、有効な避妊法を使用することとされていました(引用[1])。 また、妊孕性への影響を検討したヒトでのデータはありません。

    <参考>

    ◆動物(ラット・ウサギ)を使った生殖発生毒性試験のデータ(引用[2]

    1)受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験

    <雄ラット:デュークラバシチニブ5、15、50mg/kg/日投与>

    ラット6ヵ月間反復投与毒性試験及び2ヵ月間回復性試験にデュークラバシチニブを投与した雄の交尾行動、受胎能及び精子形態の評価並びにその次世代(母動物は無処置)の初期胚発生の評価を組込んで実施しました。その結果、デュークラバシチニブは最高用量50 mg/kg/day(平均AUC(0-24h):117μg・h/mL、RHDにおけるAUCの247倍)まで、雄の生殖パラメータ(交尾能、受胎能及び精子形態)及び次世代の初期胚発生に影響を及ぼしませんでした。

    <雌ラット:デュークラバシチニブ5、15、50mg/kg/日投与>

    いずれの用量でも、性周期、交尾能及び受胎能にデュークラバシチニブに関連する影響は認められませんでした。したがって、本試験の母動物及び初期胚発生に関するNOAELは50mg/kg/day(平均AUC:81.1μg・h/mL、RHDにおけるAUCの171倍)と推定されました。

    2)胚・胎児発生に関する試験

    <ラット:デュークラバシチニブ5、15、75mg/kg/日投与>

    いずれの用量でも胚・胎児毒性は認められず、母動物及び胚・胎児発生に関するNOAELは、いずれも75mg/kg/day(平均AUC:126μg・h/mL、RHDにおけるAUCの266倍)と推定されました。

    <ウサギ:デュークラバシチニブ1、3、10mg/kg/日投与>

    いずれの用量でも胚・胎児毒性は認められず、母動物及び胚・胎児発生に関するNOAELは、いずれも10mg/kg/day(平均AUC:43.2μg・h/mL、総血清中濃度及び遊離血清中濃度においてそれぞれRHDにおけるAUCの91倍及び20倍)と推定されました。

    3)出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験

    <ラット:デュークラバシチニブ5、15、50mg/kg/日投与>

    有害な影響として50mg/kg/dayで出生後10~21日の離乳前の出生児の体重の増加抑制及びこれによる体重の低値が出生後14日(対照群の最大−5.8%)から21日(対照群の最大−12.5%)まで認められました。本用量における離乳後の体重増加量は対照群と同程度であり、出生児の体重は出生後73日(雄)以降及び35日(雌)以降は対照群値まで回復しました。以上より、デュークラバシチニブを最高用量50mg/kg/dayまで妊娠及び哺育期間中に投与した母動物に対する毒性は認められず、忍容性は良好でした。50mg/kg/dayでデュークラバシチニブに関連した離乳前の出生児の体重に有害な影響が認められましたが、離乳後に回復しました。したがって、本試験における母動物に関するNOAELは50mg/kg/day(平均AUC:51.9μg・h/mL、RHDにおけるAUCの110倍)、出生児の発生に関するNOAELは15mg/kg/day(平均AUC:9.16μg・h/mL、RHDにおけるAUCの19倍)と推定されました。



    A 

    添付文書上、授乳婦への投与に関しては以下の記載で注意喚起しております(引用[1])。

    デュークラバシチニブ投与によるリスク・ベネフィットを考慮のうえ主治医によりご判断いただきますようお願い致します。

    <添付文書>(引用[1]

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、デュークラバシチニブ又はその代謝物が乳汁中へ移行することが認められている(乳汁中濃度/血漿中濃度比:2.7~30.9)。動物実験(ラット)における妊娠及び哺育期間中の投与により、AUC比較で臨床曝露量の約110倍に相当する投与量で、離乳前の期間に出生児の一過性の体重減少が認められている。

    なお、妊娠中又は授乳中の女性でのデュークラバシチニブの安全性を適切なデザインで評価した臨床試験はありません。デュークラバシチニブがヒトの乳汁中に移行するというデータはなく、授乳された乳児及び乳汁分泌への影響は不明です(引用[2])。

    <参考>

    ◆乳汁への移行性(ラット)

    哺乳中のSDラット(生後8~12日)に14C-デュークラバシチニブ5mg/kg(100μCi/kg)を単回経口投与し、液体シンチレーション計測法により測定したところ、投与後0.5~48時間にかけて乳汁中に放射能が検出され、乳汁中/血漿中濃度比は投与後0.5時間から12時間にかけて2.7から30.9に増加し、投与後24時間までに16.6に減少しました。これらの結果より、デュークラバシチニブ及び代謝物は乳汁中に移行することが示されました(引用[2])。

    ◆動物(ラット)を使ったデータ

    出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験

    <デュークラバシチニブ5、15、50mg/kg/日投与>

    有害な影響として50mg/kg/dayで出生後10~21日の離乳前の出生児の体重の増加抑制及びこれによる体重の低値が出生後14日(対照群の最大−5.8%)から21日(対照群の最大−12.5%)まで認められました。本用量における離乳後の体重増加量は対照群と同程度であり、出生児の体重は出生後73日(雄)以降及び35日(雌)以降は対照群値まで回復しました。以上より、デュークラバシチニブを最高用量50mg/kg/dayまで妊娠及び哺育期間中に投与した母動物に対する毒性は認められず、忍容性は良好でした。50mg/kg/dayでデュークラバシチニブに関連した離乳前の出生児の体重に有害な影響が認められましたが、離乳後に回復しました。したがって、本試験における母動物に関する無毒性量(NOAEL)は50mg/kg/day(平均AUC:51.9μg・h/mL、臨床推奨用量におけるAUCの110倍)、出生児の発生に関するNOAELは15mg/kg/day(平均AUC:9.16μg・h/mL、臨床推奨用量におけるAUCの19倍)と推定されました。(引用[2])。