A
添付文書上、肝機能障害患者さんへの投与に関して、以下の記載で注意喚起しており、重度の肝障害患者さんは禁忌に該当します(引用1)。
軽度から中等度の肝機能障害患者さんへの投与に際しては、患者さんの状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。
2.禁 忌(次の患者には投与しないこと)
2.2重度の肝障害のある患者
7.用法・用量に関連する注意
7.4中等度の肝障害患者(Child-Pugh分類B)には、リトナビルを併用せずに、本剤の投与量を300mg、 1 日 1 回に減量して投与することを考慮する。中等度の肝障害のある患者には、本剤とリトナビルの併用は推奨されない。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1.4 B型・C型肝炎の患者
定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態をモニタリングすること。トランスアミナーゼがさらに上昇する又は肝機能が悪化するおそれがある。
9.3.1 重度の肝障害のある患者
投与しないこと。血中濃度が上昇すると予想される。
9.3.2 投与前に著しいトランスアミナーゼの上昇が認められた患者
定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態をモニタリングすること。トランスアミナーゼがさらに上昇する又は肝機能が悪化するおそれがある。
9.3.3 軽度~中等度の肝障害のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、肝障害のある患者では高い血中濃度が持続するおそれがある。
<参考>
◆肝機能障害患者さんにおける薬物動態(引用1)
16. 薬物動態
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.2 肝障害
アタザナビルは主に肝臓で代謝を受けて消失する。中等度~重度の肝障害成人被験者(Child-Pugh B群14例及びC群 2 例)において400mg単回投与後の薬物動態を検討した結果、肝障害者のAUCは健康成人に比べて45%高かった。また、健康成人の半減期が6.4時間であるのに対し、肝障害者では12.1時間であった。(外国人における成績)
◆代謝(引用1)
16. 薬物動態
16.4 代謝
アタザナビルのヒトにおける主な代謝は一酸化及び二酸化反応である。その他、代謝経路の寄与としては大きなものではないが、アタザナビルあるいはその代謝物について、グルクロン酸抱合、N-脱アルキル化、加水分解及び脱水素を伴う酸化反応の代謝経路も存在した。血漿中からは2種の代謝物が検出されたが、いずれもin vitroにおいて抗ウイルス活性を示さなかった。ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験からアタザナビルはCYP3A4による代謝を受けることが示された。(外国人における成績)
<引用>
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