■発現頻度
皮下注製剤の海外での安全性を評価した主要5試験(IM101063 試験、IM101167 試験、IM101173 試験、IM101174 試験及びIM101185 試験)を併合して、注射部位反応を含む有害事象の評価を行った結果、注射部位反応は1879例中70例(3.7%)に発現しました。100人年あたりの発現率は1.62人年でした。多くは軽度から中度で、1名の被験者で中止に至った重篤な有害事象として重度の注射部位反応が報告されました。別の1名の被験者において、軽度の注射部位紅斑及び注射部位そう痒感により投与が中止されました(引用1)。
国内第II/III相試験(IM101250試験)においては、二重盲検期間の59例中に注射部位反応を発現した症例はなく(引用2)、長期継続投与期に自己投与を行った105例中に1例、注射部位出血が認められました(引用3)。累積皮下投与期間においては、115例中2例(1.7%)に軽度の注射部位出血及び注射部位紅斑が認められました。重篤または中止に至った皮下投与に伴う注射部位反応は認められませんでした(引用4)。
■注射部位反応の種類
海外主要臨床試験(IM101063 試験、IM101167 試験、IM101173 試験、IM101174 試験及びIM101185 試験)では、注射部位血腫15例
( 0.8%)、注射部位紅斑・注射部位疼痛・注射部位そう痒感 各14例 ( 0.7%)、注射部位反応 10例 ( 0.5)、注射部位腫脹 5例 ( 0.3%)、注射部位丘疹・注射部位発疹 各4例
( 0.2%)、注射部位出血 3例 ( 0.2%)、注射部位知覚異常 ・注射部位熱感 各2例 ( 0.1%)、注射部位炎症・注射部位刺激感・注射部位結節・注射部位小水疱 各1例
(<0.1%)でした(引用5)。
国内臨床試験(IM1011250)では、二重盲検期には注射部位反応は認められず、長期継続投与期に1例、注射部位出血が認められました(引用3)。
■対処法
投与部位反応が起こった場合の対処法として、アバタセプトに特有の処置はないため、患者の状態に応じて一般的な処置法を行っていただくようお願いします。
また、次回以降の投与については、投与部位反応の原因がアバタセプトに対する過敏症と考えられる場合は禁忌のため投与しないでください(引用6)。
<添付文書>
2. 禁忌
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
<引用>
※5段階で評価ください。