添付文書上、以下の通り記載されております。(引用1)。
1.警告
1.1(前略)本剤との関連性は明らかではないが,悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め,これらの情報を患者に十分説明し,患者が理解したことを確認した上で,治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。(後略)
8.重要な基本的注意
8.3 本剤を含む免疫系に影響を及ぼす薬剤において,悪性腫瘍に対する宿主の感染防御機構に影響を及ぼす可能性がある。また,臨床試験において、悪性腫瘍の発現が報告されている。本剤に起因するか明らかではないが、悪性腫瘍の発現には注意すること。
■発現頻度
<臨床試験>
海外における関節リウマチ患者を対象としたプラセボ対照試験において、悪性腫瘍の発現率は、アバタセプトを投与(中央値12ヵ月)した2,111例のうち29例(1.4%)で、プラセボを投与した1,099例のうち12例(1.1%)と同様でした。関節リウマチ患者を対象とした海外二重盲検試験及び非盲検試験において、アバタセプトを投与した6,028例(16,671人・年)における悪性腫瘍の発現率は、100人・年当たり1.35であり、7年間ほぼ一定でした。このうち、黒色腫以外の皮膚癌が0.64、固形癌が0.62及び悪性血液疾患が0.10でした。主な固形癌は肺癌(0.14/100人・年)であり、主な悪性血液疾患はリンパ腫(0.06/100人・年)であり、7年間ほぼ一定でした。二重盲検試験及び非盲検試験の累積データにおける、悪性腫瘍全体の発現率、主な癌種別(黒色腫以外の皮膚癌、固形癌及び悪性血液疾患)の発現率、個々の癌種の発現率はいずれも二重盲検試験と同様でした。なお、これらの悪性腫瘍の発現率は関節リウマチ患者から予測されるものと一致していました(引用1)。
■悪性腫瘍が増加しますか?
現時点ではオレンシアの投与により悪性腫瘍が増えるかどうか、結論は出ていません。
※5段階で評価ください。