A
添付文書上、オレンシア点滴静注用製剤を使用する際は体重別固定用量で投与量が規定されており、それ以外の投与量での投与は推奨いたしかねます(引用1)。
<添付文書>
6. 用法及び用量】
(関節リウマチ)
通常,成人にはアバタセプト(遺伝子組換え)として以下の用量を1回の投与量とし点滴静注する。初回投与後,2週,4週に投与し,以後4週間の間隔で投与を行うこと。
海外第III相試験(IM101-102)では、投与を簡略化し誤投与を防ぐため、被験者の体重に関わらず、投与量がおおむね10mg/kg±25%となるように設定された体重別固定用量(体重60kg未満:500mg、体重60kg以上100kg未満:750mg、体重100kg以上:1000mg)が採用され、その結果、有効性が示され、忍容性もおおむね良好でした。
また、国内第II相試験長期継続投与試験(IM101-129)において、体重別固定用量で投与したときのトラフ濃度実測値24(3~67)μg/mLは、国内第II相試験(IM101-071)で、アバタセプトを10mg/kg点滴静注した時のトラフ濃度実測値20(4~55)μg/mLと同程度であったことから、体重別固定用量を投与したときの有効性は10mg/kg投与時と同程度と考えられ、体重別固定用量を設定することは妥当であると考えられました(引用2)。
<低体重患者>
体重40kg未満の患者(体重あたりの投与量が10±2.5mg/kgよりも高くなる場合)については、日本人関節リウマチ患者における第I相試験において16mg/kg(体重約31kgの患者に500mgを投与するときの投与量に相当)までの忍容性が確認されており、さらに長期継続投与試験には40kg未満の症例が3例含まれていましたが、当該症例の有効性及び安全性は他の体重層の症例と同様でした(引用2)。
<高体重患者>
体重133kg以上(体重あたりの投与量が10±2.5mg/kgよりも低くなる場合)については、国内試験では投与経験はございませんが、外国人関節リウマチ患者を対象として本剤を体重別固定用量で投与した第III相試験(IM101-102、029及び031)成績に基づき、全症例の体重範囲(33~160kg)を10kg毎に区分して層別解析を実施した結果では、ACR20%改善率、HAQスコア、重篤な有害事象の発現率及びSOC別の有害事象発現率のいずれについても各層間に明らかな相違はないことが確認されております(引用2)。
<参考>
日本人関節リウマチ患者のPPK解析から得られたパラメータを用いて、当該体重範囲を10kg毎で区分し、各層で体重別固定用量を投与したときの推定トラフ濃度の分布を比較した結果、体重あたりの投与量が高くなる30~40kg及び60~70kgの層においてはトラフ濃度の分布範囲がわずかに高いものの、全症例の84%が最大の臨床効果が得られると予測される10μg/mL以上のトラフ濃度を示し、最も症例数の多い40~60kgのトラフ濃度範囲に他の体重範囲のほとんどのトラフ濃度が含まれていました(引用2)。
<引用>
※5段階で評価ください。
わからなかった 解決した
解決しなかった場合、
下記よりお問い合わせいただけます。