添付文書(引用1)では、以下の注意喚起を記載しております。
ケナコルト-A筋注用関節腔内用水懸注40mg/1mL添付文書:
添付文書(重要な基本的注意(6)):筋肉内注射時には、注射液が脂肪層に逆流し、萎縮による皮膚陥没を起こすことがある。患者に対して、このことをあらかじめ説明するとともに、注射部位をもまないように患者に指導すること。
8. 適用上の注意:
(3)筋肉内注射にあたっては、組織神経などへの影響を避けるため下記の点に配慮すること。
1)注射部位をもまないように患者に指導すること。
2)神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
3)繰り返し注射する場合には同一注射部位を避けること。なお、乳幼児にはなるべく投与を避けることが望ましいが、やむを得ず投与する必要がある場合には慎重に投与すること。
(4)注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合には直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
全身療法:筋注の部位は臀筋が適する。投与間隔は症例により異なるので、症例毎に症状の再発する最少期間を選んで投与する。維持量についても症状の軽重により適宜増減する。小児に対しては年齢、体重、症状によりなるべく必要最少量で治療すること。
陥凹・萎縮が起こる機序(引用2):
糖質コルチコイドが脂肪組織に長く貯留すると、脂肪の分解を増大させ、また糖の取り込みを阻害して脂質生成を阻害し、さらに線維芽細胞の働きなどを阻害することでコラーゲン、ムコ多糖類およびエラスチン(弾性線維を構成する主な蛋白質)の合成を減少させ、皮下組織に影響を与えることから生じると考えられます。
※5段階で評価ください。