バラクルード® (エンテカビル) 添付文書

バラクルード® (エンテカビル) 添付文書

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A 苛酷試験(光1))の結果、25℃/蛍光灯/紫外線・シャーレ開放の条件下、4日及び8日時点での光に対する安定性を確認したところ、8日で類縁物質の総量にわずかな増加がみられましたが、安定であることが確認されました。

1)保存条件:蛍光ランプ+紫外線ランプ、4日=1.2×106Lx・hr+200W・h/m2、8日=2.4×106Lx・hr+400W・h/m2(ICHガイドラインQ1Bに定められた基準値の2倍量、通常散光下の照度を600Lxとすると曝光量4日は2000時間、8日は4000時間にそれぞれ相当)(引用[1])。



A バラクルード錠を粉砕して服用した場合の薬物動態、安全性、有効性及び粉砕時の安定性データがなく、添付文書、インタビューフォームに粉砕投与に関する記載はございません。そのため、弊社では粉砕投与をお勧めしておりません。

なお、本剤はフィルムコ-ト錠となっております(引用[2])。


参考文献


  • 2) 添付文書

  • A バラクルード錠に割線はありません(引用[2])。また、分割して服用した場合の薬物動態、安全性、有効性および、分割後の安定性データがなく、添付文書、インタビューフォームに分割投与に関する記載はございません。そのため、弊社では分割投与をお勧めしておりません。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A エンテカビルを食事とともに投与すると吸収率が低下します。

    用法・用量に関する使用上の注意で「本剤は食事の影響により吸収率が低下するので、空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に投与すること」との注意喚起を行っております(引用[2])。

    【バラクルードの用法及び用量】

    本剤は、空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に経口投与する。通常、成人にはエンテカビルとして0.5mgを1日1回経口投与する。なお、ラミブジン不応(ラミブジン投与中にB型肝炎ウイルス血症が認められる又はラミブジン耐性変異ウイルスを有するなど)患者には、エンテカビルとして1mgを1日1回経口投与することが推奨される。(引用[2]

    <参考>

    (5)食事・併用薬の影響

    1)食事の影響(参考:外国人データ)

    健康成人男子を対象にエンテカビル0.5mgを空腹時又は標準高脂肪食(945kcal、脂肪54.6g)後又は軽食(379kcal、脂肪8.2g)後に単回経口投与した場合、食後では空腹時に対し、吸収(tmax)はわずかに遅延し、Cmaxが44~46%、AUCが18~20%低下したことから、食事により影響を受ける薬剤であることが確認された。≪「Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由」の項参照≫(引用[1])。このため、空腹時投与(食後2時間以上かつ次の食事の2時間以上前)としています。



    A 飲み忘れた場合は気がついた時に1回分を服用してください。

    ただし、次に服用する時間が近い場合は、1回飛ばして、次の時間に1回分服用してください。2回分を一度に服用しないでください。次からは、予め決めた時間に服用してください(引用[3])。

    飲み忘れがないようご指導お願いいたします。

    【用法・用量に関連する使用上の注意】

    1.本剤は、投与中止により肝機能の悪化もしくは肝炎の重症化を起こすことがある。本内容を患者に説明し、患者が自己の判断で投与を中止しないように十分指導すること(【警告】の項参照)。(引用[2]


    参考文献


  • 2) 添付文書
  • 3) くすりのしおり

  • A 服用時間について、添付文書上の規定はありません。

    ただし、食事との影響が認められておりますので、下記の用法及び用量をご確認ください。

    【用法及び用量】

    本剤は、空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に経口投与する。 通常、成人にはエンテカビルとして0.5mgを1日1回経口投与する。なお、ラミブジン不応(ラミブジン投与中にB型肝炎ウイルス血症が認められる又はラミブジン耐性変異ウイルスを有するなど)患者には、エンテカビルとして1mgを1日1回経口投与することが推奨される。(引用[2]


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A 食事の影響で吸収率が低下するため、空腹時投与となっております。

    バラクルード錠の用法・用量は、「本剤は、空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に経口投与する。通常、成人にはエンテカビルとして0.5mgを1日1回経口投与する。なお、ラミブジン不応(ラミブジン投与中にB型肝炎ウイルス血症が認められる又はラミブジン耐性変異ウイルスを有するなど)患者には、エンテカビルとして1mgを1日1回経口投与することが推奨される。」です。

    用法・用量に関する使用上の注意で「本剤は食事の影響により吸収率が低下するので、空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に投与すること」との注意喚起を行っています。

    エンテカビルを食事とともに投与すると吸収率が低下します。エンテカビル0.5mgを標準高脂肪食(945kcal、脂肪54.6g)又は軽食(379kcal、脂肪8.2g)とともに経口投与したとき、吸収(tmax)はわずかに遅延し(食事とともに投与:1~1.5時間,絶食時:0.75時間)、Cmaxは44~46%、AUCは18~20%低下しました(引用[2])。このため、空腹時投与(食後2時間以上かつ次の食事の2時間以上前)としています。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A これら栄養剤との同時服用は食後服用と同様にバラクルードの吸収を低下させることが予想されますので、服用時間をずらしていただきますようお願い致します。

    なお、添付文書上、バラクルード錠は空腹時(食後2時間以降かつ次の食事の2時間以上前)に投与することとの注意喚起を行っております(引用[2])。

    <参考>

    【薬物動態】

    1.血中濃度(3)食事の影響(外国人データ)

    エンテカビルを食事とともに投与すると吸収率が低下する。エンテカビル0.5mgを標準高脂肪食(945kcal,脂肪54.6g)又は軽食(379kcal,脂肪8.2g)とともに経口投与したとき、吸収(tmax)はわずかに遅延し(食事とともに投与:1~1.5時間、絶食時:0.75時間)、Cmaxは44~46%、AUCは18~20%低下した(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)(引用[2])。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A バラクルード錠の添付文書上、インフルエンザワクチンとの相互作用は記載されておりません。

    インフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、また、エンテカビルはインフルエンザウイルスに対する阻害活性(EC50)は弱く、HBVに対する阻害活性(0.00375μM)の1/21,333でした(引用[1]



    A 添付文書上、バラクルード錠は併用禁忌の薬剤はありませんが、相互作用に関して以下の記載にて注意喚起しております(引用[2])。

    【使用上の注意】

    3.相互作用

    エンテカビルは主に腎から排泄されるため、腎機能を低下させる薬剤や尿細管分泌により排泄される薬剤と併用した場合には、本剤又は併用薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。このような薬剤と併用する場合には副作用の発現に注意し、患者の状態を十分に観察すること(【薬物動態】の項を参照)。なお、ラミブジン、アデホビルピボキシル又はフマル酸テノホビルジソプロキシルと本剤を併用した場合に、相互作用は認められなかった。本剤を主に腎から排泄される薬剤又は腎機能に影響する薬剤と併用投与した場合の相互作用は、これまでのところ知られていない。

    <参考>

    エンテカビルは主に糸球体ろ過と尿細管分泌により腎から排泄されるため、腎機能を低下させる薬剤や尿細管分泌により排泄される薬剤と併用した場合には、本剤又は併用薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので注意すること。エンテカビルは、P-gpの基質、チトクロームP450(CYP450)酵素の基質ではなく、CYP450の阻害剤及び誘導剤としても作用しないため、P-gpによって輸送される薬剤、CYP450により代謝される薬剤、CYP450を阻害又は誘導する薬剤、基質となる薬剤との相互作用が起こる可能性は低いと考えられる。

    なお、HIV/HBV混合感染患者等、臨床上本剤と併用する可能性のあるラミブジン、アデホビルピボキシル又はフマル酸テノホビルジソプロキシルについては、臨床試験において併用時に薬物動態学的な相互作用は認められなかった(引用[1])。



    A バラクルード錠を服用中の乳酸アシドーシスに対する特別な対処法はございませんが、添付文書上、「乳酸アシドーシスが疑われる臨床症状及び検査値異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。」(引用[2])と記載がございます。乳酸アシドーシスを疑う症状を認めた場合には、患者さんの状態に応じた処置をお願い致します。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A クレアチニンクリアランス50mL/min未満の患者さんでは投与間隔の調節が必要です(引用[2])。

    また、添付文書上、腎機能障害患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しており、腎機能障害患者は慎重投与に該当します(引用[2])。

    投与に際しては、患者さんの状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。

    【使用上の注意】

    1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

    (1) 腎機能障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]

    〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

    クレアチニンクリアランスが50mL/min未満の患者並びに血液透析又は持続携行式腹膜透析を施行されている患者では、投与間隔の調節が必要である。

    テーブル

自動的に生成された説明

    <参考>

    ◆腎機能障害患者における薬物動態(引用[1])。

    1.血中濃度の推移・測定法

    (3)臨床試験で確認された血中濃度

    3)腎機能障害患者(参考:外国人データ)

    血液透析及び持続携行式腹膜透析(CAPD)患者を含む腎機能障害患者にエンテカビル1mgを単回経口投与し、その薬物動態を健康成人と比較した。その結果、腎機能の低下に応じてエンテカビルの曝露量は増加した。

    テーブル

自動的に生成された説明

    ◆排泄(日本人データ)(引用[1]

    エンテカビルは主に糸球体ろ過と尿細管分泌により腎から排泄される。日本人の健康成人男子にエンテカビル0.5mg及び1mgを1日1回反復経口投与した時の定常状態における未変化体の尿中排泄率(%UR)は78~80%で、腎クリアランス(ClR)は366~372mL/minであり、用量に依存しなかった。終末消失相半減期は0.5mg及び1mgでそれぞれ平均96.6及び83.3時間であった。



    A 血液透析又は持続携行式腹膜透析を施行されている患者さんでは、投与間隔の調節が必要です(引用[2])。

    添付文書上、透析患者への投与に関しては、以下の記載で注意喚起しております(引用[2])。

    投与に際しては、患者さんの状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。

    【使用上の注意】

    1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

    (1) 腎機能障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]

    〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

    3. 腎機能障害患者では、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、下表を参考にして、クレアチニンクリアランスが50mL/min未満の患者並びに血液透析又は持続携行式腹膜透析を施行されている患者では、投与間隔の調節が必要である。

    テーブル

自動的に生成された説明

    <参考>

    ◆透析等による除去率(外国人データ)(引用[1]

    血液透析(6例)及び持続携行式腹膜透析(CAPD)(4例)患者を含む腎機能障害患者にエンテカビル1mgを単回経口投与した試験において、4時間の透析で投与量の約13%、投与後7日間にわたる持続携行式腹膜透析で投与量の約0.3%が除去された。

    ◆分布容積

    健康成人男子を対象にエンテカビル0.5mg(6例)又は1mg(6例)を単回経口投与した時の分布容積(Vdβ/F)(変動係数)はそれぞれ2466.59(17.1%)L、2014.93(22.8%)Lであった。

    ◆血清蛋白結合率(in vitro

    In vitroにおけるヒト血清蛋白結合率は約13%(限外ろ過法)であった。

    ◆分子量:295.29



    A 添付文書上、肝機能障害患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用[2])。

    投与に際しては、患者さんの状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。

    【使用上の注意】

    1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

    (2)肝移植患者[シクロスポリン又はタクロリムス等の腎機能を抑制する可能性のある免疫抑制剤が投与されている肝移植患者では、本剤の投与開始前と投与中に腎機能の観察を十分に行うこと。]

    (3)非代償性肝硬変患者[国内における使用経験が少ない。]

    <参考>

    ◆肝機能障害患者における薬物動態(引用[2]

    5. 特殊集団

    (2) 肝機能障害患者における薬物動態(外国人データ)

    中等度から重度の肝機能障害患者にエンテカビル1 mgを単回投与した時の薬物動態は肝機能が正常な成人と同様であり、肝機能障害患者において、用法・用量の調節の必要はないと考えられる。

    (3)肝移植患者における薬物動態(外国人データ)

    肝移植患者における本剤の安全性及び有効性は不明である。しかし、小規模のパイロット試験では、肝移植後シクロスポリン(n=5)又はタクロリムス(n=4)を常時服用しているHBV感染患者のエンテカビルの曝露量は腎機能が正常である成人の約2倍であった。

    曝露量の増加は肝移植患者の腎機能の低下によるものと考えられた。シクロスポリン又はタクロリムス等の腎機能を抑制する可能性のある免疫抑制剤が投与されている肝移植患者では、本剤の投与開始前と投与中に患者の腎機能の観察を十分に行う必要がある(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)。

    ◆代謝(引用[2]

    エンテカビルはチトクロームP450(CYP450)の基質ではなく、また本剤によるCYP450の阻害や誘導の作用も観察されなかった。ヒトで観察される血中濃度の約10,000倍以上の濃度でCYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4、2B6及び2E1に対する阻害は認められず、約340倍以上の濃度で1A2、2C9、2C19、3A4、3A5及び2B6の誘導は認められなかった。代謝物としてはヒト(外国人)と動物(ラット、イヌ、サル)でわずかにグルクロン酸抱合体と硫酸抱合体が認められた。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A 添付文書上、妊婦、産婦及び妊娠の可能性のある婦人への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用[2])。

    【6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与】

    (1)妊婦への投与

    1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。生殖発生毒性試験において、ラットでは母動物及び胚・胎児に毒性が認められ、ウサギでは胚・胎児のみに毒性が認められた。ラット及びウサギの曝露量は、ヒト1mg投与時の曝露量のそれぞれ180倍及び883倍に相当する。]

    2)妊娠の可能性がある婦人に対しては避妊するよう指導すること。[胎児の発育に影響を及ぼすおそれがある。]

    3)新生児のHBV感染を防止するため適切な処置を行うこと。[本剤が母体から新生児へのHBV感染に及ぼす影響についてはデータがない。]


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A 添付文書上、授乳婦への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用[2])。

    【6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与】

    (2)授乳婦への投与

    授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されている。本剤がヒトの乳汁中に分泌されるか否かは不明である。]


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A 過量投与の報告は限られています。過量投与がみられた場合には、患者さんを十分観察し、必要な対症療法を実施してください(引用[2])。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A 添付文書上、手術に伴うバラクルード錠の休薬期間の規定はありません。経口摂取が可能になった時点ですぐに服用を開始してください。

    <参考>(引用[2]

    〈用法・用量に関連する使用上の注意〉

    1.本剤は、投与中止により肝機能の悪化もしくは肝炎の重症化を起こすことがある。本内容を患者に説明し、患者が自己の判断で投与を中止しないように十分指導すること(【警告】の項参照)。


    参考文献


  • 2) 添付文書

  • A バラクルード錠は添付文書上、男性患者への避妊指導の規定はございません。

    <参考>

    ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験では、オスのラット/SD 25例に交配前4週から交配確認まで経口(蒸留水 pH10)にて0, 0.1, 1, 10mg/kgを投与したところ、10mg/kgで体重減少及び増加抑制が認められた。いずれの投与量においても交配率、受胎能あるいは次世代の初期胚発生に影響は認められなかった。精巣・精巣上体・前立腺・精嚢重量及び精子の運動及び形態、精子数にも影響は認められなかった(引用[1])。