リトナビルと一緒に冷所保存をしたデータはありません。
<参考>
レイアタッツは5℃ HDPEボトルで安定性を検討した結果、104週まで外観、含量、不純物、溶出率で安定を確認しています(引用1)。
<引用>
アタザナビルを空腹時に服用すると血中濃度が低くなります。
重要な基本的注意で「本剤を空腹時に服用すると血中濃度が低くなり抗ウイルス作用を発揮できないことがあるため、本剤を食事中又は食直後に服用すること。」との注意喚起を行っております(引用1)。
【レイアタッツの用法及び用量】
通常、成人には以下の用法・用量に従い食事中又は食直後に経口投与する。
投与に際しては必ず他の抗HIV薬と併用すること。
1. 抗HIV薬による治療経験のない患者
・アタザナビルとして300mgとリトナビルとして100mgをそれぞれ1日1回併用投与
・アタザナビルとして400mgを1日1回投与
2. 抗HIV薬による治療経験のある患者
・アタザナビルとして300mgとリトナビルとして100mgをそれぞれ1日1回併用投与
<参考>
【薬物動態】(引用1)
食事の影響:本剤又は本剤とリトナビルを食事とともに投与すると、バイオアベイラビリティーが増大し、薬物動態の変動が減少する。
<引用>
飲み忘れた場合は気がついた時に食事とともに1回分を服用してください。ただし、次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分を服用してください。絶対に2回分を一度に服用しないでください(引用1)。
また、添付文書上、以下の記載を行い注意喚起しております。
2. 重要な基本的注意
3)本剤投与開始後、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりせず、処方された用量を守ること(引用2)。
<引用>
レイアタッツの服用時間について、添付文書上の規定はありません。
ただし、食事の影響が認められておりますので、下記の用法及び用量をご確認ください。
【用法及び用量】 (引用1)
通常、成人には以下の用法・用量に従い食事中又は食直後に経口投与する。
投与に際しては必ず他の抗HIV薬と併用すること。
1. 抗HIV薬による治療経験のない患者
・アタザナビルとして300mgとリトナビルとして100mgをそれぞれ1日1回併用投与
・アタザナビルとして400mgを1日1回投与
2. 抗HIV薬による治療経験のある患者
・アタザナビルとして300mgとリトナビルとして100mgをそれぞれ1日1回併用投与(引用1)
<参考>
◆Q: レイアタッツカプセルは食事の影響を受けますか?もあわせてご参照ください。
<引用>
本剤の添付文書上、以下の記載をして注意喚起しており(引用1)、食事中又は食直後に服用いただきますようお願いします。
【用法及び用量】
通常、成人には以下の用法・用量に従い食事中又は食直後に経口投与する。
(以下、省略)
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
2)本剤を空腹時に服用すると血中濃度が低くなり抗ウイルス作用を発揮できないことがあるため、本剤を食事中又は食直後に服用すること。
【薬物動態】
1.吸収
食事の影響:本剤又は本剤とリトナビルを食事とともに投与すると、バイオアベイラビリティーが増大し、薬物動態の変動が減少する。
<参考>
本剤400mgを軽食と共に単回投与した時に絶食時と比べてCmaxおよびAUCはそれぞれ57%および70%増加しました。一方、高脂肪食と共に本剤400mgを単回投与した時に、絶食時と比べてCmaxは変化が認められませんでしたが、AUCは35%増加しました(引用2)。
<引用>
一包化した状態での安定性データを取っておりません。
添付文書の「貯法・保存条件」に記載のあるとおり、ボトル開封後は湿気を避けての保存をお願いしており、できるだけボトルのまま処方いただきますようお願い致します(引用1)。
製剤、有効成分の安定性データを参考にご施設のご判断でお願い致します。
<参考>
◆製剤の各種条件下における安定性(引用2)
苛酷試験の結果、25℃60%RH、暗所・シャーレ開放の条件で、4,9,13,26,39,52週間保存したところ、52週後の安定性試験で、規格不適合となる溶出率低下が認められました。
◆有効成分の吸湿性(引用2)
25±0.5℃/75%RHで0.9%、25℃±0.5℃/95%RHで17.4%の水分吸着が認められ、高湿度条件において吸湿性を認めました。
<引用>
添付文書に記載の用法外の投与はお勧めいたしません。
また、簡易懸濁時の安定性データは取っておらず、不明です。
添付文書に記載の用法外の投与はお勧めいたしません。
また、脱カプセルの安定性データは取っておらず、不明です。
<参考>
製剤を25℃60%RH暗所・開放(シャーレ)の条件で52週保存したところ、安定性試験で、規格不適合となる溶出率低下が認められております(引用1)。
<引用>
レイアタッツは添付文書上、腎機能障害患者(非透析)さんに対する制限や投与量調整等の規定はありません。
なお、透析を施行している患者さんへの投与に関しては、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
6. 透析を施行している腎障害患者の場合、抗HIV薬による治療経験のない患者には、本剤をリトナビルと併用して投与すること。なお、抗HIV薬による治療経験のある患者には、本剤を投与しないこと(【薬物動態】の項参照)。
<参考>
◆腎機能障害患者さんにおける薬物動態(引用1)。
【薬物動態】
6. 特殊集団
腎障害:
透析を施行していない重度の腎障害者(30mL/min未満)に本剤400mgを反復投与したときのCmaxは腎機能正常者よりも9%低く、AUC及びCminはそれぞれ19%及び96%高かったが、透析を施行している重度の腎障害者に透析を施行しなかったとき並びに投与2時間後に透析を施行したとき、Cmax及びAUCは腎機能正常者よりも約30~50%低かった。透析を施行していない腎機能障害患者に用量調節の必要はない(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)。
◆排泄(引用1)
14C-アタザナビル400mgを単回投与したとき、標識放射能の79%が糞便中に、13%が尿中に排泄された。また、糞便中及び尿中への未変化体の排泄率はそれぞれ投与量の約20%及び7%であった。1日400mgを軽食とともに反復投与したとき、定常状態時での健康成人(n=214)及び成人HIV感染患者(n=13)における消失半減期は約7時間であった。
<引用>
添付文書上、透析患者さんへの投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
6. 透析を施行している腎障害患者の場合、抗HIV薬による治療経験のない患者には、本剤をリトナビルと併用して投与すること。なお、抗HIV薬による治療経験のある患者には、本剤を投与しないこと(【薬物動態】の項参照)。
<参考>
◆腎機能障害患者さんにおける薬物動態(引用1)。
【薬物動態】
6. 特殊集団
腎障害:
透析を施行していない重度の腎障害者(30mL/min未満)に本剤400mgを反復投与したときのCmaxは腎機能正常者よりも9%低く、AUC及びCminはそれぞれ19%及び96%高かったが、透析を施行している重度の腎障害者に透析を施行しなかったとき並びに投与2時間後に透析を施行したとき、Cmax及びAUCは腎機能正常者よりも約30~50%低かった。透析を施行していない腎機能障害患者に用量調節の必要はない(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)。
◆透析等による除去率(引用2)
(1)腹膜透析
該当資料なし
本剤は、主に肝臓で代謝され、蛋白結合率が高いため、透析膜は通過しにくいと考えられる。
(2)血液透析
該当資料なし
本剤は、主に肝臓で代謝され、蛋白結合率が高いため、透析膜は通過しにくいと考えられる。
(3)直接血液灌流
該当資料なし
◆分布容積(引用2)
該当資料なし
◆血漿蛋白結合率(引用2)
(参考)外国人による成績
アタザナビルのヒト血清蛋白への結合は濃度に依らず86%であった。アタザナビルはα1-酸性糖蛋白(AAG)及びアルブミンに結合し、両者への結合率はそれぞれ89%及び86%と同程度であった。
◆分子量:802.93(引用2)
<引用>
添付文書上、肝機能障害患者さんへの投与に関して、以下の記載で注意喚起しており、重度の肝障害患者さんは禁忌、軽度~中等度の肝機能障害患者さんは慎重投与に該当します(引用1)。
軽度から中等度の肝機能障害患者さんへの投与に際しては、患者さんの状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。
【禁 忌(次の患者には投与しないこと)】
2.重度の肝障害のある患者(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)
【用法及び用量】
<用法・用量に関連する使用上の注意>
5.軽度~中等度の肝障害のある患者には、慎重に投与すること。中等度の肝障害患者(Child-Pugh分類B)には、リトナビルを併用せずに、本剤の投与量を300mg、 1 日 1 回に減量して投与することを考慮する。中等度の肝障害のある患者には、本剤とリトナビルの併用は推奨されない。重度の肝障害患者(Child-Pugh分類C)には、リトナビルの併用の有無にかかわらず本剤を投与しないこと(【薬物動態】の項参照)。
【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(2)軽度~中等度の肝障害のある患者[本剤は主に肝臓で代謝されるため、肝障害のある患者では高い血中濃度が持続するおそれがあるので注意すること。また、B型・C型肝炎の患者又は投与前に著しいトランスアミナーゼの上昇が認められた患者では、トランスアミナーゼがさらに上昇する又は肝機能が悪化するおそれがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態をモニタリングすること。](〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)
<参考>
◆肝機能障害患者さんにおける薬物動態(引用1)
【薬物動態】
6. 特殊集団
肝障害:
アタザナビルは主に肝臓で代謝を受けて消失する。中等度~重度の肝障害成人被験者(Child-Pugh B群14例及びC群 2 例)において400mg単回投与後の薬物動態を検討した結果、肝障害者のAUCは健康成人に比べて45%高かった。また、健康成人の半減期が6.4時間であるのに対し、肝障害者では12.1時間であった。したがって、中等度あるいは重度の肝障害患者についてはアタザナビルの血漿中濃度が上昇すると予想される(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)。
◆代謝(引用1)
【薬物動態】
3. 代謝
アタザナビルのヒトにおける主な代謝は一酸化及び二酸化反応である。その他、代謝経路の寄与としては大きなものではないが、アタザナビルあるいはその代謝物について、グルクロン酸抱合、N-脱アルキル化、加水分解及び脱水素を伴う酸化反応の代謝経路も存在した。血漿中からは2種の代謝物が検出されたが、いずれもin vitroにおいて抗ウイルス活性を示さなかった。ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験からアタザナビルはCYP3A4による代謝を受けることが示された。
<引用>
添付文書上、妊婦、産婦への投与に関して、以下の記載で注意喚起しており、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人は原則禁忌に該当します(引用1)。
【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦への投与
1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。妊婦を対象とした適切かつ十分な比較試験が行われていない。]
2)動物実験(ラット、ウサギ)では、母動物の曝露量が臨床用量(400mg/日)と同程度(ウサギ)又は 2 倍(ラット)で催奇形性は認められなかった。ラットの周産期及び授乳期に投与すると、母動物に毒性が発現する用量(曝露量で臨床用量の2 倍に相当)で、産児に体重減少又は体重増加抑制が認められた。母動物の曝露量がヒトに400mg/日投与した場合の曝露量と同程度の用量では、産児に対する影響は認められなかった。
3)本剤投与中に高ビリルビン血症が高頻度に発現することから、分娩前に追加検査及び代替治療の実施を考慮すること。[本剤を妊婦に投与した場合、新生児や乳幼児に生理的高ビリルビン血症の悪化及び核黄疸の発現がみられるか否かは不明である。]
<参考>
◆妊婦への投与に関する海外情報(引用2)
オーストラリアの分類(The Australian categorisation system forprescribing medicines in pregnancy)
B2(2011年03月04日)
<引用>
添付文書上、授乳婦への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(2)授乳婦への投与
乳汁を介してHIV母児感染の可能性があること及び本剤の乳汁中への移行により乳児に重篤な有害事象が発現する可能性があることから、授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されている。また、本剤がヒトの乳汁中に移行するとの報告がある。]
<引用>
添付文書上、過量投与に関しては以下の記載にて注意喚起しております(引用1)。
8. 過量投与
本剤のヒトにおける急性過量投与の経験は非常に少ない。本剤29.2gを過量に服用したHIV感染患者において、無症候性の二束ブロック及びPR間隔の延長が報告されている。過量投与時には、黄疸(無症候性の高ビリルビン血症であり、主として非抱合型ビリルビン上昇によるもので、AST(GOT)、ALT(GPT)等の肝機能検査値の変動と無関係)、PR間隔の延長があらわれるおそれがある。過量投与時の処置には、患者のバイタルサイン及び心電図のモニタリングや臨床症状の観察等の一般的な支持療法を行う。必要に応じて催吐や胃洗浄を行い、未吸収の薬剤を除去する。活性炭を未吸収の薬剤の除去に使用してもよい。本剤の過量投与に対する特異的解毒剤はない。本剤は、主に肝臓で代謝され、蛋白結合率が高いため、透析は薬剤の除去に有効とは考えられない。
<引用>
本剤の添付文書上、以下の記載を行い、注意喚起しております(引用1)。
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(9)市販後において本剤の投与による腎結石症、胆石症が報告されている。腎結石症、胆石症の徴候あるいは症状が認められた場合には、一時的な休薬又は投与の中止等を考慮すること。
<引用>
本剤の添付文書にて、以下のとおり注意喚起しております(引用1)。
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(3)本剤にて治療中、UDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(UGT)阻害により無症候性の非抱合型ビリルビン上昇が高頻度にあらわれる。この高ビリルビン血症は本剤投与中止により回復する。高ビリルビン血症とともに肝トランスアミナーゼの上昇を認める場合には、他の原因を疑うこと。総ビリルビンの正常範囲の上限より5倍を超える上昇が認められた患者での長期的な安全性データは得られていない。ビリルビン上昇による黄疸・黄疸眼があらわれ、患者の美容上の観点より、本剤から他の抗HIV療法への切り替えを考慮することがある。なお、本剤の減量投与に対する長期的な有効性は確立されていないので、本剤を減量して投与することは推奨されない。
また、その他の副作用の項にも、記載がありますように、黄疸、総ビリルビン上昇がそれぞれ1%以上の割合で認められることがあります。症状に応じて適切な処置を行っていただきますようお願い致します。
<引用>
■発現状況
総ビリルビン上昇、黄疸がそれぞれ37.2%、4.2%に認められています(引用1)。
■発現機序、対処法、転帰
添付文書では、以下とおり記載しております(引用1)。
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(3)本剤にて治療中、UDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(UGT)阻害により無症候性の非抱合型ビリルビン上昇が高頻度にあらわれる。この高ビリルビン血症は本剤投与中止により回復する。高ビリルビン血症とともに肝トランスアミナーゼの上昇を認める場合には、他の原因を疑うこと。総ビリルビンの正常範囲の上限より5倍を超える上昇が認められた患者での長期的な安全性データは得られていない。ビリルビン上昇による黄疸・黄疸眼があらわれ、患者の美容上の観点より、本剤から他の抗HIV療法への切り換えを考慮することがある。なお、本剤の減量投与に対する長期的な有効性は確立されていないので、本剤を減量して投与することは推奨されない。
<引用>
添付文書上、併用禁忌、併用注意に関して以下の記載にて注意喚起しております(引用1)。
3.相互作用
本剤はチトクロームP450(CYP3A4)及びUDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(UGT)の阻害作用を有する(【薬物動態】の項参照)。併用禁忌薬剤による治療中に新たに本剤による治療を開始する場合又は本剤による治療中に新たに併用禁忌薬剤による治療を開始する場合には、患者の状態を十分に考慮し、本剤又は併用禁忌薬剤のどちらを投与すべきかを判断すること。
(1)併用禁忌(併用しないこと)
薬 剤 名 等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|---|---|
リファンピシン(リファジン) | 本剤の血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | リファンピシンがCYP3A4を誘導することによる。 |
イリノテカン塩酸塩水和物(カンプト,トポテシン) | イリノテカンの副作用を増強することがある。 | 本剤のUGT阻害によりイリノテカンの代謝が抑制されるおそれがある。 |
ミダゾラム(ドルミカム)
トリアゾラム(ハルシオン) |
これらの薬剤の代謝が抑制され、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(持続的又は過度の鎮静、呼吸抑制等)が起こる可能性がある。 | CYP3A4に対する競合による。 |
ベプリジル塩酸塩水和物 (ベプリコール) |
重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象が起こる可能性がある。 | |
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン配合錠) ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩 エルゴメトリンマレイン酸塩(エルゴメトリンF) メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(パルタン) |
これらの薬剤の代謝が抑制され、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象 (末梢血管収縮、四肢の虚血等を特徴とする急性の毒性作用)が起こる可能性がある。 | |
ピモジド(オーラップ) | ピモジドの代謝が抑制され、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(不整脈等)が起こる可能性がある。 | |
シンバスタチン(リポバス)
ロバスタチン(国内未発売) |
これらの薬剤の代謝が抑制され、重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(横紋筋融解症を含むミオパチー等)が起こる可能性がある。 | |
ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド) |
本剤によりロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | |
バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ) | 本剤との併用に関する試験は行われていないが、バルデナフィルの血中濃度が上昇し、有害事象(低血圧、視覚障害、持続勃起症、失神等)の発現が増加するおそれがある。 | |
ブロナンセリン (ロナセン) |
本剤によりブロナンセリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | |
アスナプレビル(スンベプラ、ジメンシー配合錠) | アスナプレビルの血中濃度が上昇する。肝臓に関連した有害事象が発現し、また重症化するおそれがある。 | |
アゼルニジピン (カルブロック) |
本剤によりアゼルニジピンの血中濃度が上昇し,作用が増強するおそれがある。 | |
リバーロキサバン (イグザレルト) |
本剤によりリバーロキサバンの血中濃度が上昇し,作用が増強するおそれがある。 | CYP3A4及びP 糖蛋白(P-gp)の強力な阻害作用によりリバーロキサバンのクリアランスが減少する。 |
リオシグアト (アデムパス) |
ケトコナゾールとの併用によりリオシグアトの血中濃度が上昇し,クリアランスが低下したとの報告がある。 | 複数のCYP分子種(CYP1 A1, CYP3A 等)及びP-gp/乳癌耐性蛋白(BCRP)阻害によりリオシグアトのクリアランスが低下する。 |
グラゾプレビル水和物(グラジナ) | グラゾプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のOATP1Bに対する阻害作用によるものと考えられている。 |
グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル(マヴィレット配合錠) | グレカプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある。
ALT (GPT)上昇のリスクが増加するおそれがある。 |
本剤のOATP1Bに対する阻害作用によるものと考えられている。ALT (GPT)上昇の機序は不明。 |
プロトンポンプ阻害剤 オメプラゾール(オメプラール,オメプラゾン) ランソプラゾール(タケプロン) ラベプラゾール(パリエット) エソメプラゾール(ネキシウム) ボノプラザンフマル酸塩(タケキャブ) |
本剤とこれら薬剤の併用により、血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 | 本剤の溶解性がpHに依存することから、胃酸分泌抑制により本剤の吸収が抑制されるおそれがある。 |
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素( チトクロームP450)が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。 |
(2)併用注意(併用に注意すること)
薬 剤 名 等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|---|---|
テノホビルジソプロキシルフマル酸塩 | 本剤のAUC、Cminが低下し、テノホビルの血中濃度が上昇するおそれがある。テノホビルに関連した有害事象(腎障害等)を増強するおそれがあるので、併用する場合にはテノホビルに関連した有害事象のモニタリングを行うこと。 本剤とテノホビルを併用する場合、本剤300mg、リトナビル100mg、テノホビル300mgをそれぞれ1日1 回食事中又は食直後に投与することが推奨される。 リトナビルを併用しない場合には、本剤とテノホビルの併用は推奨されない。 | 機序不明 |
エファビレンツ | 本剤とエファビレンツの併用は推奨されない。 | 本剤の血中濃度が低下するおそれがある。 |
ネビラピン | 本剤の血中濃度が低下し、ネビラピンの血中濃度が上昇するおそれがある。 本剤とネビラピンの併用は推奨されない。 | ネビラピンがCYP3A4 を誘導し、また代謝が阻害されることによる。 |
リトナビル | 本剤とリトナビルを併用する場合、本剤300mgとリトナビル100mgをそれぞれ1日1回食事中又は食直後に投与することが推奨される。 | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
ホスアンプレナビルカルシウム水和物 | ホスアンプレナビル700mg/リトナビル100mg 1日2回と本剤300mg 1日1回を併用した場合、本剤のCmax、AUCはそれぞれ24%、22%減少した。 | CYP3A4に対する競合による。 |
制酸剤、緩衝作用を有する薬剤 乾燥水酸化アルミニウムゲル,沈降炭酸カルシウム等 |
本剤はこれらの薬剤投与の2時間前又は1時間後に投与すること。 | 本剤の吸収が抑制されるおそれがある。 |
H2 受容体拮抗剤 ファモチジン等 |
本剤とこれら薬剤の併用により、本剤の血中濃度が著しく低下し、効果が減弱するおそれがある。H2受容体拮抗剤の影響を減少させるために、必ず本剤とリトナビルを併用して投与し、本剤とH2受容体拮抗剤は可能な限り間隔をあけて投与することが推奨される。また、抗HIV薬による治療経験のある患者に、本剤/リトナビルとテノホビルを併用する場合は、H2受容体拮抗剤の併用は推奨されない。 | 胃内pHの上昇により、本剤の吸収が抑制されるおそれがある。 |
アミオダロン キニジン リドカイン 三環系抗うつ薬 |
本剤とこれら薬剤の併用により重篤な又は生命に危険を及ぼすような有害事象があらわれるおそれがあり、この併用に関する試験は行われていない。併用する場合には、これらの薬剤の血中濃度のモニタリングを行うことが望ましい。 | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
トラゾドン | トラゾドンの血中濃度が上昇するおそれがある。併用する場合には、患者の状態に注意し、必要に応じてトラゾドンの減量を考慮すること。 | 本剤がCYP3A4を阻害する。 |
リファブチン | リファブチンの作用が増強するおそれがあるので、リファブチンの用法・用量を150mg隔日投与又は1週間に3回投与とすることが推奨される。併用する場合には、副作用のモニタリングを十分に行うこと。 | 本剤がCYP3A4を阻害することにより、リファブチンの血中濃度を上昇させる。 |
ワルファリン | 本剤との併用により重篤な又は生命に危険を及ぼすような出血があらわれるおそれがあり、この併用に関する試験は行われていない。併用する場合には、INRのモニタリングを行うことが望ましい。 | ワルファリンの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
ジルチアゼム | 本剤(400mg 1日1回)とジルチアゼム(180mg 1日1回)を併用した場合にジルチアゼム及びデスアセチル-ジルチアゼムのCmax、AUCが約2~3倍に増加するとの報告がある。ジルチアゼムを半量に減量して投与することを考慮すること。併用する場合には心電図のモニタリングを行うことが望ましい。 | 本剤の投与により、心電図検査でPR間隔の延長を示すことがある。 ジルチアゼム及びデスアセチル-ジルチアゼムの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
フェロジピン ニフェジピン ニカルジピン ベラパミル |
フェロジピン、ニフェジピン、ニカルジピンあるいはベラパミルと本剤を併用する場合にはこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。併用する場合には心電図のモニタリングを行うことが望ましい。 | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
シルデナフィルクエン酸塩 タダラフィル |
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、有害事象(低血圧、視覚障害、持続勃起症、失神等)を起こすおそれがある。併用する場合には、有害事象のモニタリングを行うなど注意すること。 | CYP3A4に対する競合による。 |
アトルバスタチン ロスバスタチン |
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 本剤を含むHIVプロテアーゼ阻害薬とこれらの薬剤を併用した場合、横紋筋融解症を含むミオパチー等の事象発現の危険性が高くなる可能性があるので、注意すること。 | CYP3A4に対する競合による。 |
シクロスポリン タクロリムス |
併用する場合には、治療域のモニタリングを行うことが望ましい。 | これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
テムシロリムス | テムシロリムス及びその活性代謝物であるシロリムスの血中濃度が上昇するおそれがある。 | CYP3A4に対する阻害による。 |
クラリスロマイシン | 本剤(400mg 1日1回)とクラリスロマイシン(500mg 1日1回)を併用した場合にクラリスロマイシンのCmaxが約1.5 倍、AUCが約2倍に増加するとの報告がある。クラリスロマイシンに関連する有害事象(QTc延長等)を起こすおそれがあるので、クラリスロマイシンを半量に減量して投与することを考慮すること。また、活性代謝物である14位水酸化体の濃度が顕著に低下するとの報告があり、Mycobacterium avium complexによる感染症以外の症状に対しては代替の治療法を考慮すること。 | 本剤及びクラリスロマイシンの血中濃度が上昇するおそれがある。 |
ブプレノルフィン塩酸塩 | ブプレノルフィンの血中濃度が上昇するおそれがある。本剤/リトナビルと併用する場合は、鎮静状態及び認知機能のモニタリングを行い、ブプレノルフィンの減量を考慮すること。また、リトナビルを併用しない場合には、本剤の血中濃度が減少するおそれがあるので、本剤とブプレノルフィンの併用は推奨されない。 | 本剤がCYP3A4及びUGT1A1を阻害する。 |
エチニルエストラジオール及びノルエチステロン又はノルゲスチメートを含む経口避妊薬 | 本剤/リトナビルと併用する場合は、エチニルエストラジオールとして0.035mg以上の経口避妊薬を投与することが望ましい。また、リトナビルを併用せずに本剤と併用する場合は、エチニルエストラジオールとして0.030mg以下の経口避妊薬を投与することが望ましい。黄体ホルモン薬の血中濃度上昇による長期的な影響は不明であるが、インスリン抵抗性、脂質異常症、ざ瘡のリスクを上昇させるおそれがあるので、注意すること。本剤投与時は他の避妊法を行うことが望ましい。 | 本剤/リトナビルとエチニルエストラジオール及びノルゲスチメートを含む経口避妊薬の併用により、エチニルエストラジオールの平均血中濃度が低下し、17-デアセチルノルゲスチメートの平均血中濃度が上昇するおそれがある。 本剤(リトナビルの併用なし)とエチニルエストラジオール及びノルエチステロンを含む経口避妊薬の併用により、エチニルエストラジオール及びノルエチステロンの平均血中濃度が上昇するおそれがある。 |
エトラビリン | 本剤の血中濃度が減少し、エトラビリンの血中濃度が上昇するおそれがある。 | CYP3A4誘導作用により、本剤の代謝が促進される。また、本剤のCYP3A4阻害作用により、エトラビリンの代謝が阻害される。 |
マラビロク、ダサチニブ 水和物 |
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤がCYP3A4の活性を阻害する。 |
ケトコナゾール(国内未発売) イトラコナゾール |
本剤/リトナビルとケトコナゾール又はイトラコナゾールを併用する場合は、注意すること。 | これらの薬剤はCYP3A4を阻害し、またCYP3A4により代謝される。 |
ボリコナゾール | CYP2C19の活性型遺伝子を1つ以上有する患者(Extensive Metabolizer:EM)注) に本剤/リトナビル(300mg/100mg1日1回)とボリコナゾール(200mg1日2回)を併用した場合、ボリコナゾール及び本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。一方、CYP2C19の活性型遺伝子を有さない患者(Poor Metabolizer:PM)注)に本剤/リトナビル(300mg/100mg1日1回)とボリコナゾール(50mg1 日2 回)を併用した場合、ボリコナゾールの血漿中濃度が上昇し、本剤の血漿中濃度が低下するおそれがある。併用する場合には、ボリコナゾールに関連した有害事象、及びボリコナゾールあるいは本剤の有効性の減弱について注意深く観察すること。 | CYP2C19のEMでは、リトナビルが、ボリコナゾールの主な肝薬物代謝酵素であるCYP2C19 を誘導することにより、ボリコナゾールの血漿中濃度が低下する。 CYP2C19のPMでは、リトナビル及び本剤が、CYP3A4による代謝を阻害することにより、ボリコナゾールの血漿中濃度が上昇する。 本剤の血漿中濃度が低下する機序は不明である。 |
CYP3A4の基質となる薬剤 ボセンタン水和物等 |
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤がCYP3A4を阻害する。 |
エルバスビル | エルバスビルの血中濃度が上昇するおそれがある。 | CYP3A4に対する競合による。 |
注):CYP2C19遺伝子多型
EM:CYP2C19 *1/*1、CYP2C19 *1/*2、CYP2C19 *1/*3、CYP2C19 *1/*17、CYP2C19 *2/*17、CYP2C19 *3/*17、CYP2C19 *17/*17"
PM:CYP2C19 *2/*2、CYP2C19 *2/*3、CYP2C19 *3/*3
<引用>
添付文書上、グレープフルーツジュースとの併用に関する規定はありません。
しかしながら、本剤はチトクロームP450(CYP3A4)及びUDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(UGT)の阻害作用を有します(引用1)。
そのため、同様の代謝経路を有するグレープフルーツジュースとの併用によりCYP3A4に対する競合により、本剤の血中濃度が上昇する可能性が考えられます。
<引用>