添付文書上、本剤は遮光・室温保存です。冷蔵庫保存では、結晶が析出することがあります(引用1)。
製剤の各種条件下における安定性については下記をご参照ください(引用2)
<引用>
インラインフィルターの使用は必須ではございません。
添付文書上、下記のように注意喚起されております(引用1)。
【取扱い上の注意】
1, 本剤は輸液と混和した後,できるだけ速やかに使用すること
9. 適用上の注意
(1) 調製時
1) 本剤は,イオウを含むアミノ酸(メチオニン及びシスチン)輸液中で分解が起こるため,これらのアミノ酸輸液との配合を避けること。
3) 本剤は,錯化合物であるので,他の抗悪性腫瘍剤とは混注しないこと。
(2) 投与時
1) 本剤は,生理食塩液等の無機塩類(NaCl, KCl, CaCl2等)を含有する輸液に混和するときは,8時間以内に投与を終了すること。
■生理食塩液、5%ブドウ糖液での安定性(引用2)
投与時希釈液として用いる5%ブドウ糖注射液及び生理食塩液で注射用パラプラチン150mg及びパラプラチン注射液を1.0mg/mL及び2.5mg/mLの濃度に調製した溶液について、室温、遮光下の安定性試験の結果では混和後8時間までは安定でした。
また、注射用パラプラチン150mgについて溶解後室温、室内散光下における安定性を検討したところ混和後8時間までは安定でした。
■他の輸液での安定性(引用2)
各種輸液でパラプラチン注射液を1.0mg/mL及び2.5mg/mLの濃度に調製した希釈液について、室温、遮光下の配合変化を検討した結果、下表に示すアミノ酸ブドウ糖製剤であるプラスアミノを除いて8時間まではカルボプラチンの残存率の低下は認められず、外観の変化もなく、無色透明でした。
本剤と輸液「プラスアミノ」で著しい配合変化が観察されましたが、この配合変化の主な原因はイオウ元素を含むアミノ酸によるものと考えられました。
<引用>
添付文書、適用上の注意(1)調製時に「本剤は錯化合物であるので他の抗悪性腫瘍剤とは混注しないこと」と記載がされていますので、他の抗悪性腫瘍剤との混注はしないようお願いいたします(引用1)。
錯化合物は通常不安定な物質であるため、他の抗悪性腫瘍剤と反応を起こす可能性があります。
(例):社内データによると5FUと配合した場合、24時間後の本剤の残存率は約70%に低下が認められています(引用2)
<引用>
添付文書上、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
【使用上の注意】 1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(8) 長期間使用している患者[骨髄抑制等が強くあらわれ, 遷延性に推移することがある。]
2. 重要な基本的注意
(1) 骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので,適宜臨床検査査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。異常 が認められた場合には,減量,休薬,中止等の適切な 処置を行うこと。また,前治療,特にシスプラチンの投与を受け腎機能が低下している患者では骨髄抑制が 強くあらわれることがあるので,これらの患者では初 回投与量を適宜減量し,血液検査値に十分注意すること。使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ,遷延性に推移することがあるので,投与は慎重に行うこと。
10, その他の注意
(5)その他の注意
本剤の投与回数を重ねると,ショック,アナフィラキ シーの発現頻度が高くなる傾向がみられ,特に白金製剤の投与回数が8回を超えるとその傾向は顕著となるとの報告がある
長期間使用すると骨髄機能が慢性的に障害を受け回復が遅延する可能性があります。そのため、頻回に臨床検査を行い、異常を認めた場合は、減量、休薬、中止等の処置が必要です(引用2)。
<引用>
添付文書上、腎機能障害患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
投与に際しては、患者の状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。
◆【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(2) 腎障害のある患者[腎機能が低下しているので,副作用が強くあらわれることがある。]
◆【用法及び用量】
〈用法・用量に関連する使用上の注意〉
(2) 小児悪性固形腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法において,腎機能が低下している患者では,骨髄抑制,聴器障害,腎障害の発現に特に注意し,用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお,腎機能の指標としてGFR(Glomerular filtration rate:糸球体ろ過値)等を考慮して,投与量を選択 することが望ましい。
<参考>
◆透析除去率:該当資料なし(引用2)
◆代謝部位及び代謝経路: 該当資料なし(引用2)
◆排泄部位及び経路:主たる排泄経路は尿中(引用2)
◆排泄率:癌患者にパラプラチン75 ~ 450mg/m2 を1回点滴静注したときの白金の尿中排泄を検討したところ、投与後24時間までの累計排泄率は57 ~ 82%であった(引用2)。
<引用>
添付文書上、腎機能障害患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
投与に際しては、患者の状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。
◆【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(2) 腎障害のある患者[腎機能が低下しているので,副作用が強くあらわれることがある。]
<参考>
◆透析除去率:該当資料なし
◆代謝部位及び代謝経路: 該当資料なし
◆排泄部位及び経路:主たる排泄経路は尿中。
◆排泄率:癌患者にパラプラチン75 ~ 450mg/m2 を1回点滴静注したときの白金の尿中排泄を検討したところ、投与後24時間までの累計排泄率は57 ~ 82%であった。
(以上引用2)
<引用>
添付文書上、肝機能障害患者への投与に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
投与に際しては、患者の状態を十分に観察し、リスクとベネフィットを十分に考慮した上で、医師の判断でお願いします。
なお、肝機能に応じた減量基準はございません。
【使用上の注意】
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
⑶ 肝障害のある患者[代謝機能等が低下しているので,副作用が強くあらわれることがある。]
<参考>
◆代謝:該当資料なし(引用2)
◆排泄経路:主たる排泄経路は尿中である。(引用2)
<引用>
添付文書上、妊婦への投与に関しては禁忌であり、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与できません(引用1)。
【禁 忌(次の患者には投与しないこと)】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性
<参考情報>
◆オーストラリアの妊娠カテゴリー
Dです(引用2)。
<引用>
添付文書上、授乳婦への投与に関しては以下の記載で注意喚起しており、授乳期間中は投与できません(引用1)。
6. 妊婦,産婦,授乳婦等への投与
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
<参考>
10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
[設定理由]
(3)社内データによると、本剤をラットに投与した場合、乳汁中の 未変化カルボプラチンは投与後1時間では検出されたが、6時 間以降は検出限界となった。本剤は、投与後数時間は未変化体として乳汁中に分泌されることが示されている。このことより、投与期間中は授乳を中止させなければならない(引用2)。
4.分布
(3)乳汁への移行性 社内データによると、本剤をラットに投与した場合、乳汁中の未変化カルボプ ラチンは投与後1時間では検出されたが、6時間以降は検出限界となった。本剤は、投与後数時間は未変化体として乳汁中に分泌されることが示されている(引用2)。
<引用>
添付文書上、男性患者のパートナーの妊娠に関して、以下の記載で注意喚起しております(引用1)。
6. 妊婦,産婦,授乳婦等への投与
(2) パートナーが妊娠する可能性のある男性には,本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊をするよう指導すること。[細菌を用いた復帰突然変異試験,哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験及びマウスを用いた小核試験において,遺伝毒性が報告されている。]
避妊期間については以下のように推奨しています(引用2)。
<参考>
・避妊期間について
男性における化学療法終了後の精子損傷や染色体構造異常がみ られなくなるまでの期間に関して統一した見解は得られておらず、複数の文献報告において化学療法終了後の避妊が推奨されているが、その期間は、精子形成の1サイクルに該当する3 ヵ 月以上とするものから数サイクルに相当する1年以上とするものまであり、CCDSでは本剤投与終了から精子形成2サイ クルに該当する6 ヵ月以上の避妊を推奨している。 一方、女性においては、卵母細胞が完全に成熟して妊娠可能 となるまで6 ヵ月間を要するといわれており、男性同様に、 CCDSにおいて本剤投与終了から6 ヵ月以上の避妊を推奨している。
<引用>